有限会社田中工務店

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山林に家を造る④~建前~

冬の足音が聞こえてくるような季節になりました。

 

何としても雪の積もる前に建前して外部の工事を終わらせないと足場が雪に埋もれてしまいます。

 

まず建前に向けて基礎工事をしている間に自社で構造材の加工をします。

 

 

 

 

今は主流となったプレカット工場に加工を依頼した場合、大工さんは建前の日まで材料を見ることもないのです。

 

弊社も忙しい場合はプレカット工場に外注しますが僕はできる限り大工さんが墨付け・加工するほうが良いと考えています。

 

図面を見ながら墨付け・加工することによって家の形が頭に刻み込まれますし設計上の問題点を発見できる場合もあるからです。

より良い建物は施主、設計者、施工者が力を合わせて造り上げるものだと思います。

 

現代はどの分野でも仕事の分業化が進んでいますが、木造住宅建築に関してはトータルで大工さんが責任をもって仕事をするほうが現場はスムーズに進むはずです。

 

大工の棟梁はそういった意味で重い責任を背負っておりますがその代り現場での権限も与えられていますのでやりがいのある仕事だと思います。

もうひとつ建前の前にやることは足場の組立てですが何と言っても足場材の運搬が大変でした。

足場業者さんはもうすぐ廃車にする4WDの軽自動車に足場材を載せ替えて小運搬してました。一度に運べる量は少なくても人力であの坂を運ぶよりはマシです。

 

足場組立て完了

問題はこの足場材をまた解体して引きあげなきゃならないことです。雪降ったら4WDでも無理そうです。

 

さていよいよ本題に入りまして11月15日の大安の日に建前を行いました。

 

あいにくの冷たい雨模様。とにかくケガのないよう祈りながらの建前開始です。

 

 

1階の柱を建てた後にお神酒と塩でで柱を清めて棟梁が工事の安全を祈願します。

 

 

さていよいよ建前開始ですが、今回の現場はレッカー作業もダイナミックで35トンクレーンの能力を最大限引き出しての作業でした。

 

 

 

建物の建つ位置がこれ以上高所で距離が離れていたら更に大きなクレーンを使わなければならず、大変なことになっていたなぁと肝を冷やしました。

 

 

僕はどちらかというと高いところが苦手なので、わずか12cm幅の梁の上でこんな風に作業できる大工さんを尊敬します。

 

ただでさえ建前は危険作業なのに雨だとすべりやすいし長くつや雨合羽での作業は身体の動きも悪くなるので危険度が増すのです。

 

 

 

この家にはアメリカ製の薪ストーブが入るのですが事前にストーブ業者さんと打ち合わせをして煙突の位置、寸法、仕様を決めています。

 

このロケーションなら薪ストーブは必須アイテムですよね。

 

薪はもちろんこの山林の木を伐採して作るのです。

 

結局一日中降った雨の中、建前も無事に完了して建物内で上棟式を執り行いました。

 

 

 

上棟式後にお施主様に言った棟梁の一言。

 

「こんな悪天候の中での建前はちょっと記憶にないです。一生忘れないと思います。」

 

確かにこの「山林の家」は全てにおいて今までに経験のないことばかりです。

次回は外装工事についてご紹介します。

果たして雪が積もる前に足場が解体できたか・・・

お楽しみに!

2014年12月20日-12:16 PM

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