有限会社田中工務店

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手作り家具~桐のローテーブルを造る~

軽くて使いやすいローテーブルを作ってほしいという依頼があり、お話を伺いました。

依頼主は趣味で始めたハワイアンキルトの技術を家で人に教えているということで今までは既製品のテーブルを使っていたが高さも思うようでなく、何よりも重くて移動するのに一人ではできなくてとても不便だったとのこと。

一番の問題点は重さですので桐の集成板を使うことにしました。桐は他の木に比べてもダントツに軽い材料です。ただし軽い代わりに傷はつきやすいことを依頼主にはお伝えして納得の上採用していただきました。

それからテーブルの高さは依頼主とよく打ち合わせをして座布団の高さも考慮して決めました。

またテーブルの下に本・雑誌やちょっとした小物を置けるように1段棚を設けました。

 

 

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材料の桐集成材と脚に使う桐の無垢材。

天板に合わせた脚となるとやはり桐となるわけですが弊社には桐の無垢材のストックがありました。

弊社はスギ、ケヤキ、ナラ、イタヤカエデ、セン、リュウガン、ホオノキ、サクラ、クロカキ、イチョウ等この近辺に自生する木の無垢材をストックしていますので今回のような家具や木工商品に無垢材を使うことができるのです。

昔は既製品の材料がなかったわけですからその土地の木を使って大工さんは家やこういった家具を作っていたのでしょう。しかもそれぞれの木の特性に応じて木の癖まで読むというまさに適材適所という使い方をしていたんだと思います。

ここで現代の建築業界の流れを説明しておきますと建築材料は癖のない均一な品質のものを工場で大量生産、大量供給。こういった既製品は経験の浅い大工さんでも木の特性や癖などを考えなくても取り扱えるようにできています。

戦後の住宅の需要に対して供給量を確保するにはこういった既製品の開発は必然的だったのかもしれませんが、あまりにもそちらに傾きすぎた気がします。

木造住宅とはいっても構造材と下地材に木を使っているだけで仕上げ材はほとんどが既製品でフローリングですらベニヤの上に薄い無垢板を貼って塗装膜で覆ったようなとても木とは言えないような商品を使っているのが現状です。

大きな括りで言えば木も生き物です。この自然が生み出した木が持っているぬくもりや手触りや匂いが人間に与える癒しの効果は非常に高く、私はぜひ多くの人に本物の木の効果を体感してほしいと思っています。

話が逸れましたので本題に。

それでは製作の様子をご覧ください。

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ローテーブルの図面

どんなに小さな家具や木工商品でも依頼主との打ち合わせを基に必ず図面を書きます。

これは依頼主の要望に沿ったものか?、形として美しいか?、バランスはどうか?等々を確認するために絶対に必要なものです。

依頼主の持っているイメージと私の持っているイメージの摺合せをこの図面を通じて行うのです。

それともう一つが私が職人さんに製作の指示を出すのに図面がどうしても必要となるのです。

我々が他人と意思疎通をするうえで言葉が必要なように、図面はものづくりをするうえで必要な言葉のようなものだと思ってください。

設計士は言葉にできないイメージというものを具体的な形として図面に書き換える翻訳者のような存在なのかもしれません。

ここからは大工さんの世界になります。

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脚の欠き込み加工

木と木の組み合わせを木組みと言いますが、木の収縮や癖を考慮してどうしたら強度と美しさを長い年月保てるか?こういう事をきちんと考えてものづくりをするのが本当の職人だと思います。

最近では木造住宅も金物の強度のみに頼ったような接合金物工法も出てきています。

これも施工が楽、経験の浅い職人さんでも施工可能というのがセールスポイントとなります。

世の中全般が『楽』、『簡単』、『誰でもできる』というキーワードで埋め尽くされています。こういった楽・簡単・誰でもできる大量生産された均一な商品を均一化された人間が大量消費するというのが資本主義社会の目指すところなのでしょう。

私はそんな世界はとてもつまらないというより、とても怖いと思います。

すみません、また脱線しました。

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組み立て作業

 

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オイルフィニッシュ塗装

 

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天板取付け

同じものを2台作って組み合わせて使うこともできるようにしました。

さて完成品の納品です。

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完成品の積み込み

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完成品

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完成品

納品も無事に終わり、お客様からも確認していただきました。2台に分けることによってより移動や片づけが楽になりました。

しばらくしたらお客様に使ってみての感想を聞きに伺おうと思っています。

最後になりましたが私が今想うのは気持ちを込めて作った手作り家具が長い間愛されて大事に使われてほしいということと、お客様がこの家具を使うことによって気持ちの良い時間を過ごしていただきたいということです。

こんな一つの家具からも人の気持ちや生活は変わると私は信じています。

 

 

2016年12月6日-10:53 AM

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